August 2017

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荒木経惟「総合開館20周年記念 荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」東京都写真美術館(8月12日訪問) https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-2795.html 荒木経惟の写真を見たのは、まだ大学に通っていた90年代末ころで、友人に『センチメンタルな旅・冬の旅』(1991)を見せてもらったのがおそらく最初だった。モノクロの端正な画面にとらえられた<私生活>はその意味するところ──ここに写された荒木の妻・陽子はすでに亡くなっていて、その喪失の経験とその事後=現在において、写真家と見る人の時空間が地続きにされてしまうということ──によって、没入していく感情と同時に、かすかな違和感──見も知らない他者の生き死にを、当人に関係なく覗き見すること、そこから短絡的にカタルシスへ、昇華された感覚にたどりついてしてしまうことへのうしろめたさ──を持ったことを覚えている。

8月6日, 覚え書き

2016年5月27日、現職の大統領として初めて、バラク・オバマが広島の地を訪問した。 その日、よくわからない衝動に駆られて始発の新幹線に飛び乗った。クスノキが清々しい香気を発散する朝、何のあてもないまま、平和公園でひたすら大統領の到着を待つ。規制線は予想以上に長く、対岸から慰霊碑を垣間見る隙間さえ許さないほど厳重だった。

[25-11-2009] 5 days in SF 今日がサンフランシスコ滞在最後の日、明日の便で日本に帰る。 滞在中は、作家でKala art Instituteのスタッフでもある服部さん濱中さんご夫妻にとてもご親切にしていただいて、オークランド周辺の制作の現場を垣間見ることができた。Kalaはハインツのケチャップ工場を改築したスタジオと、少し離れた場所にあるギャラリーを保有するアートセンターで、レジデンシープログラムやフェローシップの公募等も行っている。西側の窓から差し込む光が、とてもきれいな場所だった。 写真家の兼子裕代さんにも同じ日にミッション16丁目駅で再開、今日は兼子さんのご紹介でRayko Photo Centerという写真センターを訪問。 Raykoはひとつの倉庫を丸々ギャラリーと暗室、ビューイングルームに作り替えた巨大な空間で、中判から8×10までの引き伸ばし機が多数並び、40×50インチのタイプCプリントも一時間14ドルの貸し暗室で制作することができる。ティンタイプを使う作家で半年前からダゲレオタイプも始めたというMichaelさんとひとしきり話す。   [21-11-2009] SF 昨日の夜、サンフランシスコ着。仕事の撮影は順調に終了、空港の手荷物預かりで行方不明になっていた三脚も見つかった(アメリカ中を二日間、ぐるぐる回っていたらしい)。 西の空に細い三日月がかかっていて、その下に真珠のベッドのような街区が広がっている。飛行機が着陸する瞬間、丘の向こうに緑色の火球が落ちるのがみえた。 ホテルに荷物を置き、とりあえず近くのタイ料理屋へ。とても空腹だったので麺と春巻き、それにカレーを注文。ダシ文化に飢えていたのでしみじみうまい。 滞在中はSFMOMA、Kala Art Institute、そのほかのギャラリーや写真センターを見て回る予定。とても楽しみです。   [20-11-2009] 荒れ野 セドナから荒れ野を200マイルほど走り、ホホバ・プランテーションへ。 古生代の山脈に囲まれた砂漠の中央部で、わずかな灌木と、祈る人の形をしたサボテンのほか、ここにはなにもない。完全な静寂、無限の深度をもった空。   [17-11-2009] Sedona, Arizona シカゴ経由、サウスウェスト航空でフェニックスへ。 飛行機から見下ろすと、赤茶けた荒れ野に整然と区画が敷かれていて、キラキラした無数の家並みが、まばらに、そしてどこまでもつづいている。地平線の向こうまでつづくばかでかいフリーウェイの上を、たくさんのトレーラーが、ゆっくりと、蟻のように這いすすんでいく。火星のコロニーみたいだ。スタニスワフ・レムの小説を思いだす。 フェニックスに一泊してから、北へ3時間ほど走り、お昼ごろセドナ着。 今回の旅は、長いことお世話になっている化粧品会社の依頼を受けアリゾナ一帯を撮影することが目的だ。滞在は4日間、その間にセドナ周辺、プランテーションなどを廻って、週末にサンフランシスコに抜ける予定。 ここは空気が薄く、太陽が黒い。   [16-11-2009] 別れ フィラデルフィアでの展覧会が無事開き、金曜日のアーティストトークを終えて、気がつくともう出発の日を迎えていた。 昨日までの雨はきれいに上がり、うす水色の空にパラフィン紙にような巻雲が幾筋か浮かんでいる。早朝、Mの運転する車でハイウェイを走っていると、抑えがたくセンチメンタルな気分がわき起こってきてどうしようもなくなる。 春のフィラデルフィアにはじまって、日高山脈での山籠り、ブリ、そしてふたたびフィラデルフィアへ。今年は旅の多い一年だった、まるで写真のお遍路みたいだった。 Project Bashoの周辺ではほんとうに数多くの素晴らしい人たちに出会った。何よりもフィラデルフィア滞在の機会と縁をもたらしてくれた伊藤剛君に心から感謝します。   [05-11-2009] フィラデルフィア、3日目 2日月曜に、シカゴ経由でフィラデルフィアに到着。 Project Bashoの伊藤剛君のスタジオにお世話になり、いま今週末のワークショップと翌週からの個展に向けて準備をしています。天気はこのところ快晴、今日はベッケレル現像のテスト、DIルームではアシスタントのタイラー君が展示用の大判インクジェットプリントを出力中。 今度のワークショップは二日半の日程なので、比較的取り組みやすいベッケレル現像と、水銀と臭素を使うマルチコート・ダゲレオタイプ両方をレクチャーする予定。 いまのところワークショップの申し込みは6人、コロラド、DCあたりからもわざわざ参加する方がいるらしいので、それぞれ最低1枚は満足のいくダゲレオタイプを持ち帰ってもらえるようにしたい。 ベッケレル現像ダゲレオタイプは、深いブルーで薄もやがかかったような印象の画像に仕上がる。去年から水銀現像だけに取り組んできたので、久しぶりに見ると、ベッケレルの夢見るような映像も悪くないなと思う。   [01-11-2009] Solo Exhibition: “Flawless Lakes” Takashi Arai’s first US show, “Flawless Lakes” features 20 daguerreotypes plus…