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Daily D-type: 2 Jan 2021, A Whiskey Glass and a Jar of Persimmon Vinegar (After a party), Kawasaki

2021年1月2日, 柿酢とウィスキーグラス(宴の後で), 川崎 いつもの二人が来て十二時間太鼓を叩いて帰る。わたしは時間を知覚することができないが(そもそも時間は存在しない?)空間に散乱した拍子の結び目を数えることはでき、それを時間と呼ぶのだ──という妄想にとりつかれはじめる。 *To listen corresponding sounds, click the image and see the lower part of the post. 同録音声を再生するには、画像をクリックして各ポスト下段へ.

Daily D-type: 1 Jan 2021, The Sun, Kawasaki

2021年1月1日, 太陽, 川崎 眼の届くところにある恒星を見上げることは、あまりない。 *I post daily daguerreotypes until older posts on Instagram are sorted. To listen corresponding sounds, click the image and see the lower part of the post. インスタグラムに過去の作品がアップ完了するまで、ブログに毎日のダゲレオタイプをアップします. 同録音声を再生するには、画像をクリックして各ポスト下段へ.

トーク+上映会「写真が〈魔術〉だったころ」2021年2月13日、横浜市民ギャラリー

写真が〈魔術〉だったころ──最初期の写真・ダゲレオタイプ(銀板写真)講座 + 映像詩『オシラ鏡』上映会 2021年2月13日(土) 14:00~16:00 講師 新井卓(写真家、アーティスト、映画作家) 定員 20名(応募多数の場合は抽選) 参加費 1,500円 申込締切 2021年1/30(土)必着 (※締切後に当選の連絡を受けた方が講座に参加できます) ダゲレオタイプを使った表現を続けてきた新井卓氏をお迎えし、世界初の写真術による制作をはじめたきっかけや、銀板写真の魅力に迫るお話をうかがいます。また、かつて「記憶をもった鏡」と呼ばれたダゲレオタイプと『遠野物語』のオシラサマ伝説を融合した短編映画、映像詩『オシラ鏡』(2018年、監督/脚本/制作:新井卓)を上映します。※新井さんは、ヨコハマトリエンナーレ2020参加作家です。 →詳細PDF

百の太陽を探して 福島(二)近づくこと、遠ざかること/中編 新井卓 (丸木美術館学芸員・岡村幸宣さんの同人誌『小さな雑誌』No.89掲載原稿より転載)、加筆修正箇所あり(2020/12/7) 二〇十五年四月下旬、海上から福島第一原子力発電所を撮る計画がいよいよ現実となった。都内のレンタル機材屋で一〇〇〇ミリの大砲のような望遠レンズを借りて、ふたたび常磐道を福島方面へ。定宿の農家民宿「森のふるさと」に到着した四月二十三日、相双地域は風もなくうららかに晴れまどろむような春の陽気に溢れていた。夜明け前から活動する明日に備えて、その日は森さん夫婦との晩酌もそこそこに、早々に寝床に就いた。 翌朝薄明、松川浦着。四月下旬とはいえ早朝の空気は冷たく、昨日よりいくらか風も出ている。普段なら帰港する漁船で賑わう波止場は、原発事故後の出漁停止のためひっそりとしており、数人の漁師たちが船の手入れをしたり、護岸で網の片付けをするばかりだった。水平線の際が薔薇色に染まるころ、新地町の演歌歌手・石田武芳さんが軽自動車で現れ、そのまま護岸を走って石田さん所有の釣り船まで案内してくれた。 「本当は昨日だったら最高だったんだけど。午後は風が出るから、午前中が勝負だね」石田さんはそう言い、慣れた手つきで

Solo Exhibition "1000 Days / 1000 Mirrors" Reopened at Purdy Hicks Gallery, London

TAKASHI ARAI “1000 DAYS / 1000 MIRRORS” 21 October – 8 December 2020 OPENING HOURS Tuesday -Saturday 11 – 6pm and by appointment at any other time. Purdy Hicks Gallery 25 Thurloe Street London SW7 2LQ T: +44 (0)20 7401 9229 *Reservation required due to the COVID-19 outbreak in London. Please contact Purdy Hicks Gallery before your visit.             In a world rapidly turning towards …

連載/続「百の太陽を探して」#12

百の太陽を探して 福島(一)近づくこと、遠ざかること/前編 新井卓 (丸木美術館学芸員・岡村幸宣さんの同人誌『小さな雑誌』No.88掲載原稿より転載)、加筆修正箇所あり(2020/8/11) 南相馬では、鹿島区の農家民宿「森のふるさと」に逗留することに決めている。毎朝毎夕の豪勢な食事と森夫妻との晩酌が楽しくて、つい他の場所に滞在するのが億劫になってしまった。以来一人で旅するときも、友だちを案内するときも、いつでも「森のふるさと」である。 森家は柚木地区の小高い段丘の中腹に建っていて、それで津波の被害を免れた。眼下に広がる水田は津波の被害と放射性降下物の影響で作付けができない(※二〇一五年当時)。森家の水田では、かつて評判だった有機米の代わりに女将のキヨ子さんが染織に使う藍を育てている。 二〇一五年四月下旬、開通したばかりの常磐道を通ってもう何度めになるか分からない「森のふるさと」に向かった。常磐道には、いわきから相馬までのところどころに空間線量を表示した電光板が立っている。高いところで、毎時4.7マイクロ・シーベルト。ダッシュ・ボードに置いたガイガー・カウンターが耳障りな警告音を鳴らし始めた。 震災後ずっと心を支配していた恐怖と激しい憤り。あれほど強く日常を塗りつぶしていた感情は、いつの間にどこへ消えてしまったのか。福島以後の日常にすっかり慣れてしまった自分に対して私は焦りと苛立ちを覚えていた。危機の感覚が確実に失われていくいま、たとえば福島第一原子力発電所へ──出来事の中心に近づいていけば、何かが変わるのだろうか?その答えはおよそ明白ではあったが、それでも私は私自身の身体をそこへ、すべての中心へ向かわせる必要があった。 福島第一原発の現状をこの目で見るため、当初は接近可能な地点から無線操縦機(ドローン)を飛ばして撮影することを